犬の心臓病について
- endovet
- 18 時間前
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犬も人と同じように心臓病になることがあります。
心臓病にはさまざまな種類があり、先天性奇形、心臓の弁に異常が起こる病気(弁膜症)、心臓の筋肉に異常が起こる病気(心筋症)、感染症、腫瘍などがあります。
その中でも犬に最も多いのが、僧帽弁閉鎖不全症です。
今回は、そんな犬で最も多い心臓病である「僧帽弁閉鎖不全症」についてご紹介します。
僧帽弁閉鎖不全症とは?
心臓には血液を一方向へ流すための「弁」があります。
そのうち左心房と左心室の間にある「僧帽弁」が加齢などに伴って徐々に変性(粘液腫様変性)し、正常に閉じなくなる病気が僧帽弁閉鎖不全症です。
弁がしっかり閉じなくなると、心臓が拍動するたびに血液の一部が逆流します。

初期ではほとんど症状はありませんが、逆流が続くことで心臓に負担がかかり、徐々に心臓が大きくなっていきます。さらに進行すると肺に水がたまるうっ血性心不全(肺水腫)を起こし、命に関わる状態になることがあります。
小型犬や中型犬でよくみられ、特に以下の犬種で多くみられます。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
マルチーズ
チワワ
ヨークシャー・テリア など
主に中高齢から発症が増えます。
ただし、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルでは比較的若い年齢から発症することが知られています。
病気の初期にはほとんど症状がありません。
病気が進行すると次のような症状がみられることがあります。
咳
散歩ですぐ疲れる
運動を嫌がる
呼吸が速い
夜間や明け方の咳
食欲低下
元気消失
特に注意したいうっ血性心不全のサイン
うっ血性心不全(左心不全)になると肺内に水がたまり(肺水腫)、呼吸が苦しくなります。
次のような症状がみられる場合は、早めの受診が必要です。
安静時でも呼吸が速い
苦しそうに呼吸をしている
横になって眠れない
呼吸が荒く、落ち着かない
※ちなみに、胸水(肺外に水が溜まる)や腹水が溜まる場合、失神を認める場合には、どちらかというと右心不全が疑われ、今回の僧帽弁閉鎖不全症とはまた異なる病態・病気であり、治療法も変わってきます。
症状が出る前から検査・治療を始めることが大切です
僧帽弁閉鎖不全症は、症状が出る前から病気が進行していることが少なくありません。
そのため、症状がないから大丈夫と言いきることはできません。
現在では、心臓が一定以上大きくなった無症状の段階で適切な治療を開始することで、うっ血性心不全の発症を遅らせることができることが示されています。
健康診断やワクチン接種の際に心雑音が確認された場合には、詳しい検査を受けることをおすすめします。
心雑音が聞こえた場合におすすめする検査
胸部レントゲン検査
心臓超音波(心エコー)検査
血圧測定
心電図検査
特に心臓超音波検査では、僧帽弁からの逆流の程度、心臓への負担、心臓の拡大の程度、治療開始が必要な段階かどうかなどを詳しく評価することができ、診断や治療方針の決定に欠かすことができない検査です。
一方で、検査を行わず症状だけで重症度を判断したり、治療を開始したりすることは適切ではありません。
よく、「咳=心臓病」と思われることがありますが、咳は気管・気管支の病気や肺の病気でもよくみられる症状です。
また近年の報告では、僧帽弁閉鎖不全症では心拡大が重度になるまで咳の頻度は増えにくいこと(正常から中程度までは咳の頻度が変わらない)、また咳の頻度とうっ血性心不全の有無には関連が認められなかったことが示されています。
つまり、咳の有無・増減だけでは病気の進行度や重症度を判断することはできないことが証明されています。
症状が出てからでは、すでに病気がかなり進行している場合もあります。そのため、心雑音が見つかった段階で適切な検査を受けることが大切です。
気になることがありましたら、お気軽にご相談ください
「最近咳が増えた」「健康診断で心雑音を指摘された」「シニア期に入り心臓が心配」など、少しでも気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
遠藤蓮太郎






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